知らなきゃ英語は挫折します！「たった３ヵ月でペラペラ」は嘘とわかる、たった３つの真実。

こんにちは！
宇治川はるです。

今回は、英語初学者がハマりやすい罠と、その回避方法をお伝えします。

英語学習の初学者がまず知っておくべきことは、
「たった○○で英語が話せる」系の情報との付き合い方です。

これを知らないと、今後の学習で大変な遠回りをしてしまいます。
時間・お金・労力を失い、残るは英語を話せない自己嫌悪感だけです。

３つのナゾを解いてウソを見抜こう！

ちまたには多くの「たった○○で英語が身につく」シリーズがあります。
・たった３ヵ月でペラペラになる方法
・たった2ヵ月でTOEIC900点
・たった10時間で英語が読める

英語学習をしていると100％これらの情報に出くわします。
その際に無知だと簡単に騙されてカモにされます。

そうならないために！

今回はこのような
「たった３ヵ月で英語がペラペラ」系がウソである理由を、
たった３つの疑問を考えることで明らかにします！

英語初学者が情報に騙されず、楽しく健全に英語学習ができるようになればと願います！

それでは順番にナゾを考えていきましょう！

ナゾ１：なぜ本屋には英語学習本がこんなに多くあるの？

書店に行けば超大量の英語学習の本があります。
そして毎日新しい英語学習本が出版されています。

でも、もし「３ヵ月でペラペラ」なんて方法が本当にあったら、
もう新しく出版する必要ってないんじゃないですかね？

だって、その教材をみんなが買ってペラペラになればいいじゃないですか。
その教材をクチコミで広めて、それだけ買っていればいいじゃないですか。

もしかして、みんなその教材のことを知らないんですかね？
または情報を独占したくて、友達や家族には教えないんでしょうか？

いや、もしかしたら新しく出版されている教材はもっと優れた教材なんでしょうか？
最新の研究を取り入れた「２ヵ月でペラペラ」の本なのかも。
だとしたら、ますます英語の教材って不要になるのでは？

…とまあ、わかりますかね？
そもそも、本当に「英語が３ヵ月でペラペラになる本」なんてないんですよ。
ないもんだから、逆にみんな青い鳥を探すように次から次へと新しい本を買ってしまう。
買ってしまうから本が売れて、また同じような本が出版される。

という繰り返しなわけです。

概して「ペラペラ本」は書店から姿を消すのも早いです。
結局あらたな「ペラペラ本」にとって代わられるからです。

そして、本当に実力が身につく本というのは、
あまり「たった○○」を謳っておらず、身につけるのにもある程度時間がかかる本なのです。
そういう本は、出版年が古くても今でも愛され、読み継がれています。

ナゾ２：なぜ学校は「３ヵ月でペラペラになる方法」を教えてくれないの？

日本人は中学高校で６年間も英語を勉強していながら、全然話せないとよく言われます。
こんな勉強意味がないじゃないか、と。

そうですよね、世の中には「たった３ヵ月でペラペラになる方法」があるんですから。

では、なぜ先生はそれを教えてくれないのでしょうか。
なぜ文部科学省は学習指導要領などにそれを推奨しないのでしょうか。

先生はイジワルだから、それを教えないんでしょうか。
文部科学省は、もしかしたらアメリカとの国際関係上、導入できない何か陰謀が働いているのかもしれません。

…なんて、そんなワケありませんよね。

学校の先生は勤勉な方が多いです。
どうすれば生徒の英語力が向上するか、どうすれば分かりやい授業ができるか日夜考えています。

その英語の先生が「たった３ヵ月～」の方法を教えないのは、そんな方法はないと知っているからです。

なんなら、過去に自分もその方法に飛びついて、結果が出なかった苦い経験を持っているからです。

確かに学校教育には改善余地も多く残されてはいます。
でも、少なくとも安易な方法が蔓延していないだけ良心的だとは言えます。

ナゾ３：なぜ企業や大学はTOEIC、英検を評価するの？

就職ではTOEICが高得点だと評価されます。
大学入試でも、英検２級や準１級は優遇されます。

でも、なぜ英語の資格を評価するのでしょうか？
それは、誰でも取得できるものではないからです。

評価されるのにはワケがあります。
資格は次のことを証明します。
　・取得のために努力できる人だとわかる。
　・その能力に希少価値があり役に立つ

少し視点を変えてみましょう。
私たちは超ハイレベルな日本語力を持っています。
それこそ「ペラペラ」です。
このブログをここまで読めている人なんて、すごい読解力の持ち主です。

でも企業も大学も「ペラペラな日本語力」を評価してくれません。
どうして評価してくれないんでしょうか？

それは「当たり前」だからです。
誰でもその能力を持っているからです。

もし英語が３ヵ月でペラペラ話せるなら企業は評価しません。
資格が隙間時間で楽々に取得できれば、大学入試で優遇しません。

そんな３ヵ月程度で身につく能力は、みんな持っていて当たり前だからです。
なんの希少価値もなく、努力の証明にもならないからです。

つまり、英語はその実用性だけでなく、身につけるのに時間と努力が必要だから評価されるわけです。
決して３ヵ月程度で身につくものではありません。

「たった○○」系の情報に騙されないようにしよう！

以上、３つの疑問について考えてきました。
こう考えると、なぜ「たった○○」系の情報が怪しいのか分かると思います。

英語の習得にはそれなりに時間と労力がかかります。
逆にいうと、時間と労力がかかるからこそ、そこに目を付けた「たった○○で～」系の情報が出てくるのです。

というわけで、「たった○○」系の情報に騙されないようにしましょう！

と、言いたいところですが、そのうえで、もう一点重要なことがあります。

実は、すべてウソというワケではない

ここまで書いておきながら、最後に少しややこしい話をします。

実は、「たった○○で英語ができるようになる方法」はすべてがウソ情報というワケではありません！

えええ！？
今までの情報はなんだったの？
と思われるかもしれません。

ただ、ことはそう簡単ではないのです。
なぜなら、これらは「前提条件付きなら成り立つ」情報だからです。

たとえば、「たった２ヵ月で英検１級に合格する方法」などでも、
「今現在、英検準１級に合格していて、１日10時間勉強に時間を割ける人を対象として伝えます」などの前提条件をしっかり加えていれば、十分に説得力があり、かつ実現可能な情報なのです。

たとえば「ペラペラ」だってその定義次第では可能です。
「海外旅行に行って、店でハンバーガーを注文でき、トイレの場所が聞ける、ただし聞き取りはまったくできず、オウムのように覚えたフレーズを発する程度をペラペラと定義する」ということであれば、３ヵ月でペラペラも可能です。

…まあ、これは皆さんが思い描いているペラペラではないと思いますが（笑）

というように、すべてがウソというワケではないのです。

なぜこんな混乱させることを言うかというと、
噓偽りのない良質な情報発信者でも「たった○○」系のタイトルを使わざるをえない状況があるからです。

ブログにしろYoutubeにしろ、ある程度過激なタイトルを付けないとそもそも閲覧してもらえません。
書籍にしたって、出版社の希望で過激なタイトルにならざるを得ない現状だってあります。
見てもらえなければ、その情報の価値が０になってしまうからです。

ですので、「たった○○で～」なんてインチキだ！そんなものを許すな！
と断罪しても、今後もなくならないのが現実です。

それではどうしたらいいのでしょうか。

大切なことは「情報リテラシーを身につけ、自分で判断できること」

これらの手法がなくならないのであれば、必要なことは、
これらの情報に騙されない、または間に受けず、しっかり前提条件を確認する
「英語学習者の情報リテラシー」です。

タイトルに引かれ、ついつい手に取ってしまった情報を、
「前提条件はあるか？　納得性はあるか？　ゴールはどこに設定しているか？」
と確認するようにしましょう。

そして怪しいと思ったら、上に挙げた３つの疑問のように、
自分でいろいろと考えて、情報に妥当性があるか考えるようにしましょう。

これができるようになれば、あなたは英語学習において騙される確率がグンと下がります。
大切な時間とお金、労力を無駄にせず、効率的に英語力を伸ばしていくことができます。

まあ、最初はある程度タイトルに釣られてしまうのはしょうがないです。
意識さえしていれば、騙されながらも情報リテラシーが育ってきますので大丈夫です。

ただし！
今回の情報を踏まえて、「変な高額教材」にだけは引っかからないようにしてください。

ということで、結局「英語学習の情報リテラシーを身につけよう」というお話になりました。

これで今回は終わりにします。
これからも楽しく、無理なく、末永く、ボチボチ勉強していきましょう！

ほなまたね～！